生食用のブドウ品種と、日本ワインの深い関係。

日本ワインの特徴とも言える、生食用のブドウで作られた銘柄は、ブドウそのものを口にしたようなフレッシュさ。知れば知るほど美味しくて面白い!

生食用のブドウ品種と、日本ワインの深い関係。

そのまま食べて美味しい、生食用のブドウ。代表的なものには、キャンベル・アーリーやデラウェアなどがありますが、これら生食用の品種から作られたワインは、実はかつてはワインの世界では、あまり歓迎されていませんでした。独特の甘くフルーティーな香気は、海外では"フォクシーフレーバー"と称され、よいイメージを持たれていなかった時代も。しかし近年では醸造の技術力もアップし、生食用ブドウを使った名品が続々登場。世界的にも、これらの銘柄は高く評価されてきています。

※左から1番目の画像はイメージです。「青森県鶴田町産スチューベンスパークリング 2019」は完売しました。

写真左から:
青森県鶴田町産スチューベンスパークリング 2019/SOLD OUT
デラキング 2019/2,420yen(税込)

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ワイン通ほど避けてきた?! 生食用ブドウ品種

ヨーロッパワインに精通した人ほど、伝統的なワイン用のブドウ品種を重んじる傾向があるため、生食用のブドウ品種とは縁遠かったかもしれません。しかし近年、ソムリエやワインエキスパートが日本ワインにおいて生食用ブドウ品種の美味しさを再発見、評価がどんどん高まってきました。もともと日本では、ワイン用よりも生食用ブドウの栽培が盛んだったため、これらの品種を使ったワインも比較的多く生産されており、美味しさも追求されています。何よりも、日本の風土に合った繊細な味わいと、フレッシュな香気が楽しめて料理にも合わせやすいという利点は、日本ワインのひとつの特長にもなっています。

※左から1番目の画像はイメージです。「キュベパピーユ 巨峰 2019」は完売しました。
※左から3番目の画像はイメージです。2020ヴィンテージは完売しました。現在の取り扱いは、2021ヴィンテージです。
※左から4番目の画像はイメージです。「Rurale Type UB 2015 リュラルタイプユービー」は完売しました。
※左から5番目の画像はイメージです。「Campbell 2020」は完売しました。
※左から6番目の画像はイメージです。「青森県鶴田町産スチューベンスパークリング 2019」は完売しました。

写真左から:
キュベパピーユ 巨峰 2019/SOLD OUT
デラキング 2019/2,420yen(税込)
シャトー・ホンジョー アジロン 2020/SOLD OUT
シャトー・ホンジョー アジロン 2021/2,310yen(税込)
Rurale Type UB 2015 リュラルタイプユービー/SOLD OUT
Campbell 2020/SOLD OUT
青森県鶴田町産スチューベンスパークリング 2019/SOLD OUT

世界的に見直されている"キャンベル・アーリー"

日本では、東北や北海道などの寒冷地で多く栽培されている、大粒の黒ブドウがキャンベル・アーリー種。昭和の時代にはよく食卓にも上っていた品種ですが、近年はワイン用として新たに注目されています。桃や苺を思わせる甘い香りや適度な酸味、美しい色味で、そのワインは世界的にも評価される存在に。甘い香りを持っていながら、味はさっぱりと辛口なものも多く、料理との相性も抜群です。

食卓でもお馴染みの"デラウェア"種

小粒で食べやすい種なしブドウとしてもポピュラーな定番品種、デラウェア。白ワインの原料としても使われ、山形県が生産量のトップになっています。上質なデラウェアから作られた島之内フジマル醸造所の『デラキング2019』は、蜜リンゴのような甘やかな香りと、ジューシーな果実味、スッキリとした味わいが特長。和食の繊細な味を引き立ててくれることから食中酒としても重宝されます。

深みのある酸味があとをひく"青デラ"

まだ酸味の強い、デラウェアの早摘みをあえて使い、時間をかけてゆっくりと醸成させるタイプの高級銘柄も注目されています。ヒトミワイナリーの『Rurale Type UB 2015 リュラルタイプユービー』は、酸が強い分余韻も長く楽しめる、ポテンシャルの高い逸品。最終醗酵を瓶内で終了させる瓶内二次発酵の製法でスパークリングワインとして仕上げており、超辛口の、グリーンな香りと目の覚めるような酸味は、ぜひ体感してみて。

高級ぶどう"巨峰"は、ワインも華やか!

甘くリッチな大粒の実をつける巨峰は、贈答品としても愛される高級品種。艶やかな芳香がそのままワインにも生きる、大人のためのジュースとも言える贅沢な逸品が生まれます。島之内フジマル醸造所『キュベパピーユ 巨峰 2019』は、大阪府柏原市の自社畑で育った巨峰のスティルワイン。キュートでポップな甘い香りを持ちながら、酸が生き生きとしたドライでシャープな飲み口で、ついついごくごく飲んでしまう仕上がりです。野菜をふんだんに使った料理や、シャルキュトリーなどとのペアリングもおすすめ。

ぶどうそのものの果実味が魅力の"スチューベン"

主に青森県で多く算出されるスチューベンは、糖度が高く香り立ち、適度な酸味もバランス良く感じられる、生食でも美味しい品種。ワインに使われることも増えてきており、単一でもブレンドでも使用されてきています。東京ワイナリーの『青森県鶴田町産スチューベンスパークリング 2019』は、100%スチューベンを使用した微発泡赤ワイン。イチゴやラズベリーのような独特の香りと、キリッとした風味が特長です。

まぼろしの品種とも称される"アジロンダック"

日本ワインの黎明期を担ったブドウ品種、アジロンダック。栽培に手間がかかるため、現在では「幻の黒ブドウ」と称されるほど生産量が減り、日本国内では勝沼でしか産出されていない希少な品種です。その独特の香りを生かして仕上げられたワインは、ブルーベリーなどの黒系果実の香りにマスカットや木苺の甘美な風味。岩崎醸造の『シャトー・ホンジョー アジロン 2020』は、口に含むと適度な酸とタンニンが調和しており、嫌味のない優しい甘みが魅力となっています。肉料理はもちろん、ガトーショコラなどのデザートとのペアリングも楽しめます。

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