『Fattoria AL FIORE』と『wa-syu』がコラボしたオレンジワイン「日進月歩 2021」

マンガをテーマにしたオリジナルラベルも新鮮!自然派ワインの旗手『Fattoria AL FIORE』醸造家の目黒氏と『wa-syu』が、日本食にも合うワインを追求

wa-syu限定ワインの新作は、宮城『Fattoria AL FIORE』とコラボ。醸造家・目黒浩敬(めぐろひろたか)さんの哲学が垣間見える、自然派のオレンジワイン!

日本の自然ワインの造り手の中でも、とりわけ注目を集めているのが『Fattoria AL FIORE(ファットリア アルフィオーレ)』の醸造家・目黒浩敬(めぐろひろたか)さん。宮城県柴田郡川崎町で、廃校になった小学校の体育館を改修して始めたワイナリーには、彼の人柄とワインの味わいを慕って集まった、たくさんの人の想いが詰まっています。ブドウを育て、ワインにしていくという営みを、地域と一体となってごく自然に体現している目黒さんに、新作コラボワインへの想いを聞きました。

【Fattoria AL FIORE×wa-syu】日進月歩 2021/5,500yen(税込)

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『Fattoria AL FIORE』というワイナリーの礎となったのは、かつて仙台市内にあったイタリアンレストランでした。"一輪の花"を意味する『AL FIORE』というそのお店は、自家採種で作った固定種の野菜を使うなど、こだわりの食体験を提案する、先鋭的な存在でした。「レストランをやっていたときに、"食が危ないな"っていう思いがあって。便利な世の中になる一方で、食は簡素化してしまい、寂しいものになっている。もっと普段から、家庭で食卓を囲む日常の食事の豊かさを、たくさんの人に知ってもらいたい。そのために、それまでやっていた"特別な日のためのレストラン"という箱を取り払って、外に飛び出そうとおもったのです(目黒さん)」。何かを通して、普段の食の大切さを たくさんの人に知ってもらいたい。そして喜んでもらいたい。そのために目黒さんが選んだツールが、ワイン造りでした。

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2014年にブドウを植え始め、委託所醸造を開始。2015年に『AL FIORE』を閉店、新たに川崎町で『Fattoria AL FIORE(Fattoriaはイタリア語で農場の意)』を設立したのは2018年のことです。
「ワイン造りって、お金もかかるし法的なハードルも高い。でも、僕はちょっとあまのじゃく的なところがあって、誰かがやってるのを真似するのもあんまり好きではなくて。ワイナリー設立を考え始めた時には、宮城県には他にワイナリーはなくて、それならやろう、と思ったんです。ちょうど秋保ワイナリーが設立されたのと同じ頃です(目黒さん)」。

 

そうしてできあがったワイナリーは、なんと廃校になった小学校の体育館を改装した空間。一歩足を踏み入れるだけで、『Fattoria AL FIORE』の世界観に浸れるような、特別な場所です。「ワイナリーを設立するために土地を探していたのですが、並行して食のプロデュース関係の仕事もやっていて。あるとき、川崎町の旧支倉小学校を産直やレストランとして活用しようという事業があり、視察に行きました。そうしたら施設を作る予定の校舎の隣に体育館があったので、"ここは何に使うんですか?"って聞いたら、“何もしない予定です”って。それならこの体育館を借りられないかな?ということで、タイミングよく借りることができたんです。ワイナリーとして使うには、地域の人たちをはじめ、たくさんの人たちの協力がありました。耕作放棄と過疎化が進んでいたこの地を、人が集まる場所にしたい。目黒さんのその想いは、見事に花を咲かせています。

自社だけでなく、地域ぐるみでのブドウ栽培を大切に。素材と向き合い、感性を磨いて、何も加えない醸造を心がけて。

自社のブドウ栽培に力を入れるだけではなく、地域のブドウ畑を買い支えることに重点を置いているのは、『Fattoria AL FIORE』の特長の一つ。「宮城県ではそれほどブドウは栽培されていないのですが、僕らのワイナリーは山形県との県境に近いので、山形県の上山市や高畠町の農家さんともお付き合いをしています。栽培の年数も経験値も僕より格段に上である皆さんのブドウだから、僕は自分で栽培しているブドウよりも、購入したブドウ原料の方がいいなと思っていて。皆さんはブドウの栽培のプロですし、ワイン用のブドウ栽培のまだ未知の部分を1人1人と情報共有して、そこの土地や栽培品種の適合を確認しながら実験して、毎年話し合いながら改善しています」。
ブドウを買い入れているとはいえ、各農園と綿密にコミュニケーションを取り、収穫も一緒にしているという目黒さん。醸造も実際にブドウを食べてみて、どういう構成要素が強いのかを舌で判断し、造るワインの方向性をコンダクターのように見定めているそう。「野生酵母の働きぐあいを見て、それぞれのブドウをどういう方向に進めてあげようかな、っていうのを決めて。全て自分たちの手で収穫した健全なブドウだから、添加物を一切加えずに醸造できるんです」。

『wa-syu』との新作コラボワイン『日進月歩 2021』は、年々美味しくなっていく『Fattoria AL FIORE』のワインを物語るような存在

「毎年の気象条件の差はあれど、農家さんとの信頼関係が一年ごとにより深くなっていくことで、ブドウのクオリティも年々、確実に上がってるんですよ。どんどんブドウが美味しくなってる。だから、どんどんいいワインができるようになってきている。僕の経験値も上がっていくので、ブドウの良さをより活かせるワインを作れるようになって行くと思うんです」と語る目黒さん。今回『wa-syu』とのコラボレーションでリリースした『日進月歩 2021』は、まさしくそのビジョンにぴったりの名前です。
「目黒さんとお話していて、コラボワインはオレンジワインで、しかも味わいの方向性としては、揮発酸があったりするのもいいですね、っていうことになって。また、日本ワインらしさというところで、ラベルは日本カルチャーの代表格である“マンガ”にしてみたいなと思っていました。銘柄名の"日進月歩"は、ラベルを描いてくれたマンガ家・カラシユニコ氏が発案。他にはないビジュアルと味わいの、ここだけの一本ができあがったと思います(wa-syuバイヤー・菊地)」。

「例えばお料理の構成要素にも、苦みや酸味など、それ単体ではネガティブに捉えられがちなものが入っている。でも、それが味の構成要素として、お料理を引き締めたり、複雑味になったり、お料理の輪郭とか素材を引き立てることがsるんですよね。それは人や生き物についても同じだと思っていて。完璧なものばかりが全てじゃないし、逆に、ネガティブだって言われるような要素がチャーミングだったり、その人の魅力だったりすると思う。
全てが教科書的なプラス思考ではなくて、ある意味マイナスの力も含めたいろんなものが複雑に絡み合って構成されていて、それが生き物の魅力につながっているはず。ワインも生き物ですし、そういった複雑な魅力を無理なく自然に再現したいなって思っています(目黒さん)」。

【Fattoria AL FIORE×wa-syu】日進月歩 2021/5,500yen(税込)

イクラやクチコなどの、日本酒と合わせがちな食材ともぴったり合う。新感覚の、シャルドネ100%のオレンジワイン

こうして、生き物としてのワインの魅力が表現されたコラボワイン『日進月歩 2021』が誕生。山形県・高畠町の栽培家、武田信宏氏のシャルドネ100%をオレンジワインに仕立てた、珍しい銘柄です。「ブドウは除梗した後に、果皮と果汁を一緒につけ込み、果皮が下に沈むまでゆっくり時間をかけてスキンコンタクト。発酵した果汁をごく軽くプレスして、一度澱引きした後に、またじっくりと9ヶ月ほど樽熟成させました。ボトリング後に、15カ月以上の瓶熟を経ています。シュール・リー(澱を残して一緒に置いておき、複雑味を引き出す製法)もしっかりかけているので、旨み感も強いです」と目黒さん。ペアリングについては「“日本”っていうところを、僕はずっと常日頃、意識していて。ここはイタリアでもフランスでもないので、ヨーロッパ的なワインを作りたいとは全く思わないんです。日本で育ったブドウを使えば、それがメルローでもシャルドネでも、日本らしい良さが必ずあると思っていて。その日本らしい特長っていうものは、自然に醸してさえいれば表れて来ると思いますし、日本で育まれた、日本のミネラルで生きる野菜やお魚やお肉と、自然と合うと思うんです」と語ってくれました。wa-syuのおすすめペアリングは、イクラやクチコ。いまパリでも大ブームの"ハンドロール(手巻き寿司)"と合わせるのもおすすめです。

【Fattoria AL FIORE×wa-syu】日進月歩 2021/5,500yen(税込)

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ラベルを描いたのは、マンガ家のカラシユニコ氏。『Fattoria AL FIORE』のワインを取り巻く、人や動物をマンガの手法で表現

『日進月歩 2021』のラベルを描いたのは、ビッグコミックオリジナル(小学館)での連載が好評だった『本の虫 ミミズクくん』の作者、カラシユニコ氏。日本ならではのマンガをテーマに、コマ割りの内外に丁寧に描かれた人や動物が愛しい、カルチャーを感じるラベルが完成しました。「ワインのラベルって、なんだか出会いみたいなもので、必然的に生まれるものだと思うんです。無理に物語を作ろう、ってなっちゃうと、ものすごくぎこちなくなる。でも自然な流れで、wa-syuさんが一生懸命考えて下さって、カラシさんに描いていただいてっていうのは、出会うべくして出会った感じだと思います(目黒さん)」。当初、カラシさんは目黒さんをラベルに描こうと考えたそうですが、「いやそれは恥ずかしいので(笑)、特定の個人ではないようなラベルがいいかな、ってお話しました。僕一人がワインを造っているわけではなくて、いろいろな人たちの力があって、ワインができている。一生懸命勉強している研修生とか、ブドウの栽培や収穫を担当してくれてるうちの弟とか、いっこうさんとか、事務方やってくれてるナオちゃんとか、その全員の力があってこのワイナリーのワインになるので。菌も頑張っていますし」という目黒さんの意見から、ワイナリーの空気感やワインを楽しむ雰囲気が伝わる、生き生きとしたラベルが誕生しました。

『日進月歩 2021』をはじめ、新規入荷も。目黒さんが考える、ワインの楽しみ方とは?

コラボワイン、『日進月歩 2021』をはじめ、新規入荷のワインも『wa-syu』に登場。楽しみ方を、改めて目黒さんに聞きました。「このワインは美味しくなるまで時間をかけてリリースを伸ばしたので、今飲んでもよいと思いますが、2025年以降はもっと良さを発揮してくる気がします。だから何本か買って置いておく、という買い方も楽しいと思います。別にこのワインだけではなくて、自分が好きなワイナリーさんのワインだったら、そういった楽しみ方もいいなあと思います。
楽しい仲閒とか家族や友達と、大勢で楽しく飲むのが似合うワインもありますが、僕は『日進月歩 2021』は、ちょっと特別なハレの日に、すごく大切な人と一緒に開けるのがピッタリかなと思っています。何かいいことがあったとき、ラベルのイメージのように夕暮れから夜にかけて、その時にある食材と楽しめたら、たぶんそれがベストなんじゃないのかな。ペアリングは、これと合うとか合わないとか、もう皆さんが自由に想像するのがいいと思うんです。"これとこれって全然合わなかったよね"っていうのもいいですし(笑)。そうやって、皆さんが楽しく過ごす空間と時間を豊かなものにできたら、それがワインの役目なのかな、という気がしています」。

写真左から:
【Fattoria AL FIORE×wa-syu】日進月歩 2021/5,500yen(税込)
Anco 2022/4,400yen(税込)
かもしかわいん 2022/4,070yen(税込)

Fattoria AL FIORE
宮城県柴田郡川崎町支倉塩沢:(株)Meglot

Fattoria AL FIORE(ファットリア アルフィオーレ/ふぁっとりあ あるふぃおーれ)は、代表の目黒浩敬(めぐろひろたか)氏が2002年に仙台市内に開いたイタリアンレストラン「AL FIORE(一輪の花の意)」が礎になっています。「AL FIORE」は2015からワイン造りを始めて、2018年にはワイナリー「Fattoria AL FIORE」へと進化。Fattoria=農場という言葉の通り、自社畑や買い入れブドウを大切にしながら、何も加えない自然派ワイン造りを続けています。また、廃校になった小学校の体育館を改修して使用しているワイナリーには、多くの人の想いが詰まっています。

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