2022.05.18
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気鋭の醸造家、GRAPE REPUBLICの矢野陽之さんが、自社以外でセレクト。いま、日本ワインで選ぶならこの4本
インパクトあるラベルデザインでも人気の山形『GRAPE REPUBLIC(グレープリパブリック)』。あえて自社以外の銘柄で、おすすめの日本ワイン4本を選んでもらいました。
珍しい"アンフォラ"を使用したワインも。山形県・南陽市で自然なワイン造りと向き合う『GRAPE REPUBLIC』
土地ごとの気候、地勢、土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化をも含めた"テロワール"を第一に考えた、自然なワイン造りをおこなうワイナリー、『GRAPE REPUBLIC(グレープリパブリック)』。畑と醸造施設を構えるのは、北に丘陵、南に沃野(よくや)が広がる山形県南陽市。1日を通して寒暖差が大きく湿度の低い気候と、水はけのよい地質を持つ、ブドウ作りに適した土地です。ワインの原料となるのは、南陽市の風土を生かして作られたブドウのみ。余分なものは何ひとつ加えません。ブドウ作りの過程においても同様で、除草剤や殺虫剤をはじめとする農薬はもちろんのこと、肥料や酸化防止剤も使用せず、補糖や補酸をおこなわず、酵母は天然のものだけにこだわっています。またワイン造りには種の周りにある酸が不可欠であるため、種をなくすジベレリン処理も施していません。見かけや食べやすさは問わず、味と糖度だけを求めるワイン用のブドウだから可能な味わいが生み出されています。施設の大きな特徴は、スペインから直輸入した陶器の醸造瓶"アンフォラ"。収穫したブドウを除梗機で実と枝に分けたあと、足で踏むことにより破砕したものをアンフォラに保存し、自らの発酵を待ちます。ワイナリーではステンレスなどのタンクも併用していますが、メインとなるのはアンフォラのもの。ここで造られるワインが「ブドウそのものよりブドウっぽい」と言われるわけは、そんなところにもあるようです。
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『GRAPE REPUBLIC』の醸造責任者、矢野陽之(やのはるゆき)さん。自社以外で選んだ銘柄は、"日本でしか造れない"テロワールを表現したこの4本!
「私がイタリアでワインの勉強をしていた頃、イタリア人の地元のワインに対する誇りに大変驚かされました。なぜ自分の住む地域のワインが特別で最高なのか、なぜその品種がこの土地に合っていて美味しいのか、そう力強く語る姿に羨ましく思ったことを覚えています。ワイン文化の違いとひと言で言ってしまうと簡単ですが、今日、日本ワインはヨーロッパにも負けず劣らずハイクオリティなものがたくさんあります。しかし日常的に日本ワインを飲むようになっているかと言われるとそこまでではないなと感じます。今後、私たち造り手のその土地土地の風土への理解、そこに植わっているブドウの品種の選定・仕立て方、そしてそのブドウでワインを醸す人の成長など、それらさまざまな要因が日本のテロワールを形作り、発展していくのだと思います。今回は特にそれらを感じられ、日本でしか造れないと私が思う4本をセレクトさせて頂きました。(4本のみとはwa-syuさん、少な過ぎます!!)。シードルも1本セレクトしました。なかなか日本では日の目を見ないこのお酒ですが、日本にも美味いものがたくさんあると思いますのでざひ皆さんにも飲んで頂きたいです!(矢野さん)」。
※左から2番目の画像はイメージです。2020ヴィンテージは完売しました。現在の取り扱いは、2021ヴィンテージです。
写真左から:
SAYS FARM/シードル
イエローマジックワイナリー/ORDINARY ROUGE 2020 ※SOLD OUT
イエローマジックワイナリー/ORDINARY ROUGE 2021
domaine tetta/2019 Chardonnay Barrique
都農ワイン/プライベートリザーブ シラー 2018 ※SOLD OUT
プライベートリザーブ シラー 2020/4,070yen(税込)
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矢野さんおすすめ① 日本の美味いシードルを知って欲しい『シードル』。
「私どものワイナリーでもシードルを造っており、日本でシードルを造っているワイナリーさんは常に注目していて飲んで勉強させて頂いています。その中でも美味しいと思ったのがこちらのシードルです。シードルはドライに造ると十分ビールの代わりになると思いますし、『SAYS FARM(セイズファーム)』さんはいろいろなサイズで造っていて飲むシーンに合わせて選ぶことができます。ドライな造りで泡もしっかり馴染んでおり、クリーンな印象があります。また穏やかな酸味と、余韻に全体を引き締めてくれる苦味があり食事にも合わせやすいですし、さらに、その飲みやすさからアペリティフとしても最適です。シードルもワイン同様、リンゴの品種の選定や醸造方法など、試行錯誤してさらに品質を上げていき、日本でもシードル文化ともいえるものを作っていければなと思っております(矢野さん)」。
SAYS FARM[富山]
シードル/1,980yen(税込)
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矢野さんおすすめ② 河川敷で、郷土料理“芋煮”とグイグイ飲みたい『ORDINARY ROUGE 2020』。
「『グレープリパブリック』のすぐお隣の『イエローマジックワイナリー(YMW)』さんですが、幸運なことに山形では比較的容易に手に入るのでよく飲ませて頂いております。YMWさんは現在、デラウェアやスチューベンなどを中心に醸造されており食用ブドウでの醸造の可能性を広げています。こちらの『ORDINARY ROUGE(オーディナリー・ルージュ)は、スチューベンからの甘やかで華やかな香りがあり、ジューシーでスルスルと飲めてしまい1本がすぐになくなってしまいます。また、ほどよいタンニンと余韻に残るほろ苦さに食欲がそそられます。山形では秋になると皆で河川敷に集まり、郷土料理である“芋煮”を作って食べるという文化があるのですが、そこに持って行ってグイグイ飲みたくなりました。ワインは食事と共に飲まれるという本来のあるべき姿を再認識させてくれる1本です(矢野さん)」。
※画像はイメージです。2020ヴィンテージは完売しました。現在の取り扱いは、2021ヴィンテージです。
イエローマジックワイナリー[山形]
ORDINARY ROUGE 2020/SOLD OUT
ORDINARY ROUGE 2021/3,300yen(税込)
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矢野さんおすすめ③ ワインへの緻密な愛が存分に楽しめる『2019 Chardonnay Barrique』。
「2019年にワイナリーへ伺ったことがあり、真摯にブドウと向き合う姿勢や非常に清潔なセラー、何よりワインへの愛情に驚かされました。
Chardonnay Barrique(シャルドネ バリック)は、リンゴやアプリコットのような明確な果実香や樽由来のバニラ、スモーク香。イーストの香りもあります。複雑で香りだけでも心躍ります。果実味と酸味のバランスがよく、また樽熟成によるボディの厚みがあり、まろやかな食感も造り出しています。ワイン自体に構成要素が多く、口に含んだ瞬間から余韻まで余すところなく楽しめます。さまざまな点において高いレベルで、栽培・醸造ともに緻密にやられている結果がワインに表れていると思います。さすがです!!(矢野さん)」。
domaine tetta[岡山]
2019 Chardonnay Barrique/4,730yen(税込)
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矢野さんおすすめ④ 九州の風土、ブドウ、人の努力を思い起こさせる情熱の1本『プライベートリザーブ シラー 2018』。
「今日はしっかりとしたワインを飲みたいなという時にオススメしたいのが、都農ワインさんの『プライベートリザーブ シラー 2018』。プラムやチェリーなどの可愛らしい果実、余韻にまで続く伸びやかな酸があります。黒コショウや香辛料などの複雑でスパイシーな味わいから、真っ先にサシの少ない牛肉をがっつり噛んで食べたいと思いました(笑)。雨が多く、高温多湿な九州でこれほどまでにレベルの高いシラーができるなんて、ただただ感服します。やはりワインって"農作物"であり、ブドウの質がワインに直結するのだなと感じます。九州の風土、ブドウ、人の努力を思い起こさせる情熱の1本ですね(矢野さん)」。
※画像はイメージです。2018ヴィンテージは完売しました。現在の取り扱いは、20220ヴィンテージです。
都農ワイン[宮崎]
プライベートリザーブ シラー 2018/SOLD OUT
プライベートリザーブ シラー 2020/4,070yen(税込)
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GRAPE REPUBLIC
山形県南陽市新田:株式会社グレープリパブリック
GRAPE REPUBLIC(グレープリパブリック)は、山形県南陽市で2017年に設立。"Made of 100% Grape."のナチュラルワインを手がけるワイナリーです。昨今増え続ける耕作放棄地を再生させたいという想いからスタートし、丁寧な栽培・醸造で、質の高い果実とナチュラルなワイン、シードルを生み出しています。超人気イタリア料理店のグループ会社でもあり、料理と合わせたときの美味しさを知り尽くしたもの造りも特長。「GRAPE REPUBLIC=ブドウ共和国」といえるような一大ワイン産地を形成することを目標としています。グラフィカルで美しいラベルも特長です。
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品種で選ぶと、日本ワインはもっと楽しい!
ブドウ品種別ガイド
ブドウ品種で選べば、日本ワインがもっと楽しくなる。日本固有種から欧州系品種まで、品種ガイドと、ワインエキスパートおすすめの銘柄を紹介します。
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日本ワインで、日本をもっと深く知る。
エリア別ワイナリーガイド
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