食後はもちろん、食前酒にも!リッチな味わいは、まさに甘露。デザートワイン
"ワイン好きほど甘口ワインに行き着く"と言われるくらい、初心者からワインマニアまでを虜にしている日本のデザートワイン。まさに究極の美味しさ!
そのスイートな魅力に、ハマる人が続出しているデザートワイン。海外にも負けない本格的な造りの甘口日本ワインは、いま再注目されているジャンル!
日本のワインといえば、お土産屋さんに売っているような甘口のもの、という印象を持っている人はまだ多いかもしれません。事実、かつては「赤玉ポートワイン(赤玉スイートワイン)」のような甘口のお酒が人気を博していた時代が長く、日本のワインは甘口で、海外のワインとは全く別物、というイメージは根強く残っています。けれども、かつてよく飲まれていた甘口のワインは、じつはほとんどがワイン(果実酒)ではなく、甘味果実酒という別のジャンル。ワインに甘味料やブランデーなどを混ぜたもの(アルコール強化ワイン)でした。一方、イタリアやフランス、ドイツなど、海外から輸入されてくる素晴らしい甘口のデザートワインは、長い歴史があり、贅沢な高級品として珍重されてきました。貴腐ワインやアイスワインなど造り方はさまざまですが、いずれも甘味料や酒精強化によるものではなく、ブドウ果実や果汁の糖度を上げることによって造られたワイン=果実酒。食後にチーズやデザートと共に楽しんだり、それ自体をデザートのように味わうなど、豊かな食文化と共に日本のワイン通の間に徐々に浸透してきたのです。そして、100%日本のブドウを使ってワインを造る「日本ワイン」のワイナリーも、"昔ながらの甘味果実酒ではなく、美味しくて本格的な甘口ワインを自分たちの手で"という想いから、デザートワインを手がけるようになってきました。その数はどんどん増え、今や海外の銘柄に勝るとも劣らない、素晴らしい味わいのものも多数。ワイン通も初心者も魅了されている、注目ジャンルとなっています。
写真左から:
2018 Le Noble[375ml]/5,060yen(税込)
ドルチェ ビアンコ 2021[375ml]/2,310yen(税込)
MV ロバの足音[375ml]/6,600yen(税込)
MVマタヤローネ[375ml]/6,600yen(税込)
クリオエクストラクション甲州 2020/5,170yen(税込)
クリスタル コンコード 2016/3,960yen(税込)
シャルドネ マルキーズ 2018/6,600yen(税込)
スイートシャイン 2019[375ml]/5,940yen(税込)
Sweet Tsuno[375ml]/2,970yen(税込)
TOMOÉ ピノ・ノワール 貴腐[375ml](木箱入り)/30,800yen(税込)
日本のデザートワインの代表格。干し椎茸用の乾燥機を使った、『ココ・ファーム・ワイナリー』でしか出来ない素晴らしい味わい!
栃木『ココ・ファーム・ワイナリー』の母体である『こころみ学園』では、園生たちによって干し椎茸が生産されています。その干し椎茸用の乾燥機を使ってブドウを半乾燥させ、果実の糖度を上げることによって造られたのが、このデザートワインのシリーズ。日本でも珍しい本格的な甘口ワインとして高い評価を得ている、デザートワインの草分け的な存在です。
写真左から:
MVマタヤローネ[375ml]/6,600yen(税込)
『MVマタヤローネ』は、収量を低く制限し、10月中旬頃収穫されたマスカット・ベーリーAを使用したデザートワイン。干椎茸用乾燥機を使って半乾燥させ、糖度をさらに上げてから絞っています。発酵終了後、澱引きせずにそのまま熟成。発酵が始まってから約4年後にビン詰め。ビン詰めが大好きな園生の一言「またやろうね」がワインの名前となっています。フォアグラのキャラメリゼや青カビチーズと相性抜群!
MV ロバの足音[375ml]/6,600yen(税込)
『MV ロバの足音』は、ブドウを乾燥させて糖度を凝縮させるイタリアの「VINSANTO/ヴィンサント(イタリア語で聖なるワイン)」方式による芳醇な甘さのデザートワイン。完熟を待って遅摘みされた甲州種のブドウを、一粒一粒選んで並べて乾燥!乾いた果粒から搾り出される果汁は、とても微量で濃厚。膨大な手間と同時に、醗酵や熟成にも10年以上という長い歳月がかかった逸品です。
冷凍でデザートワインを造る手法"クリオエクストラクション"で、美味しいスイートワインがさらに身近に!
カナダやドイツには、"アイスワイン"という甘口ワインがあります。これは、天然の気候を利用してブドウを凍らせることで水分を取り除き、高い糖度の果汁を得て、甘口ワインを造るというもの。気象条件からなかなか日本で実現させることは難しいのですが、同様な環境を人工的に造る"クリオエクストラクション"という手法で、日本でもより多くのデザートワインが造られるようになってきました。果実の味わいや香りをそのまま生かせるのも、この技法の良いところ。日本ならではの品種によるデザートワインをぜひ、楽しんでみてください。
写真左から:
ドルチェ ビアンコ 2021[375ml]/2,310yen(税込)
ドメーヌレゾン『ドルチェ ビアンコ』は、自園のケルナーとリースリングをクリオエクストラクションで極甘口に仕上げたデザートワイン。深みある黄金色、リンゴや南国フルーツを想わせるフルーティーなアロマにハチミツのような後味。酸味もしっかりあるので、引き締まった余韻も楽しめます。
クリスタル コンコード 2016/3,960yen(税込)
サンサンワイナリー『クリスタル コンコード』は、塩尻で古くから栽培されている「コンコード」をクリオエクストラクションの技法で仕立てたデザートワイン。完熟したコンコードの甘い香りと濃厚な味わい、ほどよい酸味が溶け合った逸品で、チョコレートなどデザートと合わせても楽しめます。
Sweet Tsuno[375ml]/2,970yen(税込)
都農ワイン『Sweet Tsuno』は、古くからのブドウ産地である都農町で、2000年から導入された新たなブドウの高級品種「サニールージュ」を使用。クリオエクストラクションによって自然のままのバランスで果汁を濃縮しているため、サニールージュのブドウの持つ個性が生きています。
クリオエクストラクション甲州 2020/5,170yen(税込)
シャトージュン『クリオエクストラクション甲州』は、山梨県ならではの、甲州ブドウを使ったデザートワイン。氷結絞りによって糖度31度まで濃縮し、ゆっくりと発酵。デザートワインながらも極甘口ではなく甘口フルーティーなタイプで、すっきりとした後味が魅力です。ハチミツやリンゴのような香り、天然のとろけるような甘味、爽やかな酸味が心地よく、リラックスできる味わい。酸味がしっかりしているため、食事と合わせるのもおすすめです。
▼「ドメーヌレゾンのアイテムリスト」はこちら
▼「サンサンワイナリーのアイテムリスト」はこちら
▼「都農ワインのアイテムリスト」はこちら
▼「シャトージュンのアイテムリスト」はこちら
▼「デザートワインのアイテムリスト」はこちら
日本ではまだまだ珍しい貴腐ワイン。日本ならではの個性的な銘柄も発見!
貴腐とは、ブドウの果皮に「ボトリティス・シネレア」という貴腐菌が繁殖することで水分が蒸発し、糖度が高くなり独特な芳香を帯びる現象。ただしこの菌は、本来はブドウにとって害にもなり得る菌であるため、うまく果実が貴腐化するかどうかは紙一重。さまざまな条件が重ならないとうまく貴腐ワインにはならず、腐敗してしまうこともあるのです。日本では偶然の産物から生まれたという例も少なくない貴腐ワイン。それだけ希少性も高い銘柄です。
写真左から:
2018 Le Noble[375ml]/5,060yen(税込)
domaine tetta(ドメーヌテッタ)『Le Noble(ル ノーブル)』は、海外では飲めない珍しいロゼの貴腐ワイン。貴腐がつきやすい天候が偶然発生したため、"偶然=Le Noble"という名前に!赤みがかったオレンジ色で、上品で軽やかな甘さです。 紅茶、アプリコット、オレンジ、ハチミツ、キャンディー、黒糖、キャラメル、シャンピニョンを思わせる複雑な香り。甘過ぎないのでチーズやデザートだけでなく、食中酒としても幅広く楽しめます。
TOMOÉ ピノ・ノワール 貴腐[375ml](木箱入り)/30,800yen(税込)
広島三次ワイナリー『TOMOÉ ピノ・ノワール 貴腐』は、日本国内はもちろん、世界的にも希少な、ピノ・ノワールによる貴腐ワイン。ロゼ色が美しい極上甘口ワインで、香ばしく甘い香りとさくらんぼのシロップ漬けなどのフルーティーな香り。甘さの中にカラメルのようなビターな印象を感じられます。白子やアン肝など、塩味のある濃厚な食材と合わせてじっくりと味わうのもおすすめです。
シャルドネ マルキーズ 2018/6,600yen(税込)
サンサンワイナリー『シャルドネ マルキーズ』は、世界でも珍しいシャルドネ100%の貴腐ワイン。2018年の9月下旬、湿度の高い日が続いた時にシャルドネに貴腐菌が着生。2018年10月には好天に恵まれたため、腐敗することなく収穫できたそう。熟成期間中に糖度が36度を超え、じっくりと発酵させることで極甘口ワインに仕上がりました。美しい黄金色、濃厚な味わいが楽しめます。より熟成させる楽しみも。
▼「ドメーヌテッタのアイテムリスト」はこちら
▼「広島三次ワイナリーのアイテムリスト」はこちら
▼「サンサンワイナリーのアイテムリスト」はこちら
▼「貴腐ワインのアイテムリスト」はこちら
▼「デザートワインのアイテムリスト」はこちら
沖縄産の厳選された黒糖との出会いで、新しい甘口の世界が!
日本における干しブドウワインの名手、渋谷英雄(しぶたにひでお)氏による山梨・ドメーヌヒデ『スイートシャイン』は、ちょっと珍しい加糖による甘口ワイン。南アルプス産のシャインマスカットと、氏が心を寄せる南国・沖縄からの甘い粟国島黒糖が出会いました。きなこと黒蜜の味わいの中に、柑橘と薬草アブサンを感じさせてくれる「大人の甘いワイン」。黒蜜の味わいの中に、柑橘と薬草アブサンを感じさせるハーブの甘さが広がります。わらび餅、バニラアイス、濃厚系プリン、ビターチョコレートなどにかけると、大人のデザートに!ラベルデザインは、国内外で幅広く活躍する現代アーティスト、若佐慎一(わかさしんいち)氏の作品「鳳凰(おうほう)」。
スイートシャイン 2019[375ml]/5,940yen(税込)
▼「ドメーヌヒデのアイテムリスト」はこちら
品種で選ぶと、日本ワインはもっと楽しい!
ブドウ品種別ガイド
ブドウ品種で選べば、日本ワインがもっと楽しくなる。日本固有種から欧州系品種まで、品種ガイドと、ワインエキスパートおすすめの銘柄を紹介します。
▼「品種リスト」はこちら
RELATED ARTICLE
関連記事
2023.04.12
【ワイン通がいま、ハマってる。アロマティック品種】 デラウェア、巨峰、プティ・マンサンなど、アロマティック品種のブドウを使った日本ワインは、ますます注目を集めています。日本らしい薫り高い品種と欧州系の定番品種、それぞれの魅力を堪能!
2023.02.01
【シリーズ・日本ワインが生まれるところ。Vol.11】 広島『広島三次ワイナリー』にインタビュー!日本ワインは人とブドウのストーリーから生まれます。ますます日本ワインが好きになる、素敵なワイナリーを独自取材